その際に注意しなければならないのは、得意先・仕入先・商品などのマスタ情報の移行と過去データの取り扱いです。
パッケージソフトと言われる販売管理ソフトでは、マスタデータや取引データをCSVやテキスト形式で外部に出力する機能が備わっています。他メーカーのシステムに入れ替える場合、基本的にはマスタデータのみ新システムに移行し、既存システムと新システムの並行稼働期間を経て新システムが稼働します。そして、過去データについては、残っている旧システムを参照するというのが従来のやり方でした。
近年、クラウドでシステムの稼働環境を提供するメーカーが増えており、テレワークの増加などと共にクラウドで販売管理システムを利用する企業も増加しています。
サーバー不要、インターネット環境があれば利用可能、バックアップ不要などメリットの多いクラウドですが、上記のように他メーカーへのシステムの入替を検討する場合、過去データをどうするかという問題が発生します。
クラウドで提供されているサービスは、契約を終了した場合、ソフトを起動して過去データを閲覧することが出来なくなります。CSV形式で保存し、エクセルで確認するという方法もありますが、ソフト上での確認作業と比較すると、様々な面で効率が悪くなる可能性が極めて高くなります。
過去データを参照する期間、旧システムの契約を継続することも出来ますが、新システムと二重でコストが発生することになります。旧システムの過去データを新システムへ移行することもできますが、全ての情報を正確に反映させることは不可能です。
当社では、過去データの移行までお手伝いすることが多いですが、あくまでも参考情報として閲覧していただいています。
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