テレビ・新聞などのメディアでは、日々「デルタ株」や「ブレイクスルー感染」、「ブースターショット」など、新しい言葉が出てきますが、先日ご紹介した大阪府の感染状況の最新版と、大阪府のワクチン接種の推移と感染状況の推移を年代別のグラフにしてみましたので、皆様と共有したいと思います。
大阪府検査数と陽性率(8/10時点) |
まずは、上の図が8/10時点の大阪の状況です。
検査数の増加に伴い、陽性者数も増加しており、陽性率も4月頃の水準に近づいています。陽性者は50代以下がほとんどとなっており、20代の割合が最も高くなっています。
世間では、若者は重症化しないがワクチンを接種するべきとの声をよく聞きますが、接種する必要があるかの参考にしていただければと思います。
- 大阪府64歳以下のワクチン接種状況
- 大阪府50代以下のPCR陽性者数
8/1~8/10までの大阪府における30代のPCR陽性者は1,829名、そのうち重症者は6名(0.33%)、死亡は0です。20代については、PCR陽性者が2,818名、重症者が2名(0.07%)、こちらも死亡は0です。
陽性者の増加が気になるところですが、症状が悪化した際に適切な医療を受けることができれば、それほど大きな問題にはならないと思います。
それでは、65歳以上の数字も見てみましょう。
- 大阪府60代以上のPCR陽性者数
- 大阪府60代以上の重症者数
- 大阪府60代以上の死亡者数
大阪府の65歳以上へのワクチン接種が本格化したのは5月中旬あたりからですが、その前からPCR検査陽性者数は減少していました。ワクチン接種が本格化していくのに伴い、重症者、死亡者が明らかに減少しています。
PCR検査の陽性者数もそれほど増加していないため、「高齢者を守る」という状態が作れたのではないかと思います。
比較的感染状況が穏やかだった3月と8/1~8/10までのデータを比較してみます。
3月はPCR陽性者が少なかったため、陽性者は8/1~8/10で約2倍になっていますが、重症者数は約3分の2、死者数は5分の1以下に減少しています。
これは、免疫力の高い若者世代が感染の中心になったこと、そこから高齢者へ感染が広がらなくなったこと、高齢者の免疫がついたことなど、様々な原因がありそうですが、いずれにせよ4月と比べて状況は遥かに改善されていると思います。
この内容で医療体制が持たないというのであれば、明らかに適切に入院などの対応がされていないという問題であり、運用面を考え直す必要があるのではないでしょうか。
大阪では緊急事態宣言が出されていますが、重症・死亡の事例は明らかに減っています。ウイルスが強毒化しているという報道もありますが、数字を見る限りは逆のように感じます。
一部を切り取った報道に流されることなく、冷静に数字を見て、どのように行動すべきかを共に考えていきましょう。
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